薬草「ナツメ」

薬草「ナツメ」

英名: Jujube

Herbs album

 Herbs

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ヨーロッパ南部,アジア西南部原産で,日本には中国から渡来し,日本各地で広く植栽されます。日本への渡来は奈良時代以前とされていて、6世紀後半の遺跡から果実の核が出土しています。

棗(ナツメ)

実を乾燥したものはタイソウと呼ばれ、種子はサンソウニンと呼ばれる生薬です。和名は夏に入って芽が出ること(夏芽)に由来します。

  1. 生育環境と植物の形態:
    落葉広葉樹の小高木で、樹高は5メートルほどになります。日当たりがよく風通しの良い、乾燥した土地を好みます。根が水に浸かりすぎないよう排水が良好な場所が適しています。しばしば枝節にトゲを付けます。葉は互生し、革質で光沢があります。
  2. 花の特徴:
    花期は初夏(6月ごろ)で、花は淡緑色や黄色で小さく目立ちません。棗の実は多肉質で、熟すと甘くなります。棗の果実は、通常、9〜12月の間に収穫されます。
  3. 効能:

    ナツメの効能としては、栄養価が高く、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。消化促進,強壮,精神安定作用があり,漢方で多用され,葛根湯,甘麦大棗湯,六君子湯など多くに配合されています。

    果実の焼酎漬けは胃腸が弱っているときに起こる疲労倦怠や食欲不振、冷え性、不眠に対する薬効もあるとされています。

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