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本州近畿地方以西、四国、九州、および朝鮮半島南部、済州島、中国、台湾に分布し、山地、丘陵地の道端、荒地、林縁などに生える多年草です。
生薬名はキクカで、薬用部位は頭花です。日本では慣例でキク(C. moriforium)と同じ生薬として用いますが、本種はより苦く、清熱作用が強いです。そのため中国では別の生薬として扱われているようです。
島寒菊(シマカンギク)
生薬名はキクカで、薬用部位は頭花です。日本では慣例でキク(C. moriforium)と同じ生薬として用いますが、本種はより苦く、清熱作用が強いです。そのため中国では別の生薬として扱われているようです。
茎の基のほうは倒れて地を這いますが、上部は立ちあがって高さ40~60cmほどになります。茎は細く、頂部まで葉を付けます。
葉は深緑色で葉柄があって、葉柄の基には葉状の仮托葉をもち、互生します。葉身は卵円形で5つに羽裂し、各裂片はきょ歯状になります。花期は11~12月で、黄色の直径2~3cmほどの頭花を散房状につけます。頭花には周辺に一列の舌状花があり、中心部に多数の管状花があります。舌状花が白色のものや、全体に毛の多いものなど変異が多いことが知られます。
抗炎症薬として咳、結膜炎、上気道炎、鼻閉などに用いられます。目の充血、かすみ目、視力低下などの眼性疾患や、高血圧、イライラ、頭のふらつき、めまいなどにも良いとされています。