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中国、台湾に分布するジンチョウゲ科の常緑高木で、高さ30mに達します。幹、枝、葉はそのままでは香りがありませんが、幹を傷つけると分泌される樹脂は芳香をもちます。
生薬はジンコウで、辺材の材質中に黒色の樹脂が沈着したもののことです。樹齢30年を経過しないと樹脂の沈着が起こらず、さらに100年以上を経過して良質の沈香素材となります。その中でも良質なものをキャラ(伽羅)と言います。薫香料として、東大寺正倉院にある蘭奢侍(らんじゃたい)は著名です。
支那沈香(シナジンコウ)
生薬はジンコウで、辺材の材質中に黒色の樹脂が沈着したもののことです。樹齢30年を経過しないと樹脂の沈着が起こらず、さらに100年以上を経過して良質の沈香素材となります。その中でも良質なものをキャラ(伽羅)と言います。薫香料として、東大寺正倉院にある蘭奢侍(らんじゃたい)は著名です。
材は白色で軟らかい。葉は楕円(だえん)形で短柄をもち、先端は鋭尖(えいせん)形、長さ5~9センチメートル。
葉腋に黄緑色の鐘形花をつけます。さく果は倒卵形で長さ2.5~3.0cmで、種子はひも状に垂れ下がります。
樹脂には精油成分であるベンジルアセトン、メトキシベンジルアセトン、テルペンアルコールなどを含み、鎮静、鎮痛作用を期待して用いられます。