薬草「シャクヤク」

薬草「シャクヤク」

学名: Paeonia

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ボタン科の多年草。日本には、古く中国から薬用として渡来しました。その後園芸化され、江戸時代には熊本地方で発達したヒゴシャクヤクなど多くの改良種が作出され、花壇・切り花用として観賞されるようになりました。

芍薬(シャクヤク)

生薬名はシャクヤクで、薬用部位は根です。

  1. 生育環境と植物の形態:
    寒さに強く、暖地よりは東京以北の地方でよく育ちます。茎は直立し、草丈0.6~1メートルとなり、分岐して2~5花をつけます。
  2. 花の特徴:
    花は5月上旬から下旬に開きます。花色は白、桃、赤、黄色などがあります。
  3. 効能:

    シャクヤクには血液を滋養し、婦人科系の働きを整える働きがあります。漢方では婦人向けの強壮薬として、月経不順・生理痛・冷え症(冷え性)・不妊症・帯下などに使われてきました。当帰芍薬散は代表的な婦人薬です。

    シャクヤクに含まれるペオニフロリンなどの有効成分には鎮痛鎮静・筋弛緩・抗けいれん・血管拡張・抗炎症など幅広い効果が報告されており、筋肉のこり・腹痛・身体疼痛・手足のひきつれ・胃けいれん・下痢などに応用されます。

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